はじめに
みなさん、こんにちは、院長の田中です。インフルエンザの予防接種が始まり、冬が本格的に近づきつつあります。前回から「こんな症状は何科を受診すればいの」と題してシリーズで病気の説明をしております。実際、原因がいろいろあって、多科にわたって診療を受けないと診断がつかない症例もあると思われます。今回は第2回で頭痛を取り上げました。受診する際のポイントを説明していきますので参考にして下さい。
特集:この症状はどの科に受診すればいいの?
 
第 2 回 【 頭痛 】

今回は頭痛です。習慣性の頭痛はつらいですが、ほとんどのケースが心配することはないです。しかしほかにもくも膜下出血や脳腫瘍など重大な病気もありえるわけです。
内科?神経内科?脳外科?
考えられる科はほかにも眼科や耳鼻科が関係してきます。おおまかに分類してみます。

内科・神経内科でみる頭痛
内科疾患に伴う頭痛は、風邪であったり、血圧が高かったり、貧血でもみられます。その場合は頭痛以外に症状があったり、身体所見や検査所見でわかることが多いでしょう。
主な反復性の頭痛としては片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛があります。
  片頭痛 緊張型頭痛 群発頭痛
疼痛部位 片側 両側 片側(目の奥)
性状
拍動性
ズキンズキン
締め付けられる
圧迫される
突き刺される
えぐられる
強さ 中〜強度 軽〜中等度 激痛
動くと痛みは? 痛みが増す 変わらない じっとしていられない
悪心・嘔吐 あり なし 少ない
随伴症状 光・音過敏 肩こり・めまい 流涙、結膜充血、鼻水
最も多いのが緊張型頭痛で、長時間のデスクワークなどによる頭部の筋肉の緊張や、ストレスでおこります。
肩こりの強い人に多くみられます。

脳外科でみる頭痛

1)突然ピーク型の頭痛は、緊急性の高い疾患を疑うので、脳外科受診がよい。
・ くも膜下出血:突然激しい頭痛
・悪心・嘔吐で発症、意識障害をきたすことあり
・ 顔面神経痛:30秒以内に消失する突然おこる頭痛
・ 脳出血:意識障害や麻痺、知覚障害を伴うことあり

2)目覚め型の頭痛〜脳腫瘍などによる頭蓋内圧亢進で、頭痛を感じて覚醒する

3)慢性硬膜下血腫〜頭部外傷後に日数を経過してから頭痛、嘔気、意識障害、片麻痺が出現
耳鼻科・眼科と関連がある頭痛
・ 副鼻腔炎により前頭部から頭頂部の疼痛
・ 眼精疲労による頭痛、緑内障により、眼痛を伴った頭痛など
薬剤と関連のある頭痛
抗生物質、降圧剤、抗潰瘍剤、ホルモン剤、抗精神薬など

受診のポイント

1) 突然激しい頭痛が出現し、嘔吐や意識障害があるときは、すぐに脳外科のある救急病院を受診すること。救急車でいくこと。
2) 以前からある頭痛で反復する場合は緊急性に乏しく、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛のいずれかである可能性が高い。内科(神経内科)受診でよい。
3) 基礎疾患で治療中の場合は主治医と相談すること。薬剤の可能性や、全身性の病気の場合に脳に病変をきたす疾患もある。(悪性腫瘍、自己免疫疾患、膠原病など)
4) 数ヶ月以内に頭部打撲などの外傷があったなら慢性硬膜下血腫が考えられる、脳外科を受診すること。
5) 高熱を伴っている場合は、脳や髄膜の感染症も考えられます。内科(神経内科)を受診してください。
6) 耳鼻科や眼科疾患の可能性がある場合は、主治医に相談してください。

 

 

●編集後記●

頭痛はだれもが経験する症状です。
一時的なものから慢性のもの、緊急性のものなど様々です。
治療は鎮痛剤で症状を抑えるだけでよいものとは限りません。
慢性でも症状に変化があるようなら一度診察をお勧めします。
片頭痛は一般の鎮痛剤が無効のことが多く、特効薬がありますので、
診断を受けた上で治療を受けましょう。

 

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