みなさん、こんにちは。院長の田中です。早いもので開業してから1年がたちました。この院内報も皆さんの健康に何か役立つ情報を提供したいと思い、はじめてから第五号となります。この季節食中毒が多くなり、飲食店や仕出し弁当で集団発生することが多いのですが、実は家庭でも食中毒は多いのです。食中毒の原因となる細菌は、高温多湿の環境を好んで繁殖します。「我が家に限って」は禁物で、外食でも家庭でも注意が必要です。食中毒には自然毒によるものもありますが、今回は最も多い細菌性食中毒について特集しますので、この機会に知識を深めていただき健康管理にお役立てください。



 



感 染 型
細菌に汚染された食品を口にすることで、生きた菌自らが食中毒を引き起こすもの。
サルモネラ
・ 食肉類、マヨネーズ、生卵などを摂取後、12〜24時間(平均12時間)で発症。
・ 38℃以上の発熱、腹痛、下痢
・ 予防の原則は加熱。熱に弱いので、加熱ですぐ殺菌できる。
カンピロバクター
・ 家畜の腸管に生息する菌であり、家畜からの汚染食品(特に鶏肉や牛乳)の摂取後
 2〜7日で発症。
・ 腹痛、嘔吐、下痢(水様粘血便)、発熱。
・ 抗生物質がよく効く。
・ 予防は十分な加熱と調理器具の消毒。
 
生体内毒素型
菌が腸管内で作り出した毒素により発症します。症状は腹痛、下痢、発熱です。
腸炎ビブリオ
・ 魚介類を生で摂取後、6〜20時間で発症。
・ 発熱と激しい下痢(水様性)、上腹部激痛をきたす。
・ まな板などの調理器具からの感染あり〜手やまな板はよく清浄すること。
・ 魚介類の保存は10℃以下にすること。
病原性大腸菌(中でもO157は出血性大腸菌で有名になった菌です)
・ 飲料水(特に井戸水)、食材(肉類)が原因として多い。
・ 摂取後12時間から5日で下痢、腹痛、嘔吐で発症、出血性大腸菌では次第に血便、
  激しい腹痛となる。腎不全や溶血性貧血を併発すると致死的となる。
・ 十分な加熱で殺菌できる。感染の恐れのある水は飲用しない。
・ 手と調理器具清潔にすること。
 
毒 素 型
食品内であらかじめ細菌が増殖し、産生した毒素を経口摂取することで発症。
黄色ブドウ球菌
・ おにぎり、弁当、かまぼこなどを摂取後、1〜6時間後(平均3時間)で発症。
・ 発熱はなく、腹痛、嘔吐、下痢症状。
・ 調理者の手の傷から、鼻をさわった手から食品に菌が入り増殖。
・ 加熱しても毒素は消えない。
・ 調理中の手洗いをまめに。傷があれば食材に触れないこと。マスクを着用。
ボツリヌス菌
・ 要注意食品〜いずし、さつまあげ、からしレンコン、はちみつ、缶詰。
・ 12〜24時間後に物が二重にみえたり、発声障害、嚥下障害、四肢麻痺、呼吸筋麻痺が出現し、
  死亡率が高い。(ふぐ中毒に類似)
・ 消化器症状が軽度で、発熱はない。意識は正常。
・ 診断後ただちに抗毒素血清を投与する。
 
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