田中クリニック院内報 vol.7

はじめに
みなさん、こんにちは、院長の田中です。今回は病気の特集ではなく、先生と病状のことで話し合う機会があったとき、どのように何を聞いたらよいのか、特に癌と診断された場合を中心にポイントを紹介したいと思います。病院勤務時代はよく家族を交えて診断や治療方針について説明したものですが、「難しいことは分からないのでお任せします」と言われる事も多く説明の難しさを痛感したものです。説明をよく理解し、同意することをインフォームドコンセント(説明と同意)といって、治療を決める上できわめて重要とされています。患者さんの立場でどう向き合ったらよいのか、今後の参考にしていただければ幸いです。
 
1. 何を聞くのか

1)正確な病名と現時点での進行度
病型や分類があれば聞くこと、がんの場合は組織型が重要である。病巣が限局しているのか、広がっているのかといった進行の程度を聞くこと。

2)診断の根拠
診断はどのようになされたのか?どんな検査で、何を根拠になされたのかを聞く。
がんの場合、組織や細胞で証明されれば確定される。難病の場合診断基準を満たしているのか否か。(難病の指定を受ければメリットあり)癌は画像診断で確定とは言えない点を注意されたい。

3)考えられる治療法と、それを選択する理由
一般的な治療法とその中で患者さんに一番ベストな治療法を提示してもらう。他の治療法がだめな理由(どうして手術ができないのか?)、主治医が薦める治療法の根拠について説明を求める。

4)治療の副作用について
その治療法に関する副作用の内容、発現頻度、出現した場合の対処法、回復の見込みや回復に要する期間などを聞く。

5)治療によって期待できる効果・予後
治療によって治癒できるのか、治癒できない場合は予後について説明を求める。治療をしなかった場合はどうなるのか?治療の効果が得られなかった場合の次の対策はあるのか?進行した場合どのような病状の変化が出現するのか?などを聞く。

 

 
2. どのように聞くのか

1)必ず予約を入れる
説明に際しては十分な時間をとってもらえるように、都合をあわせて予約するのがよい。いきなりでは準備もできません。時間はなるべく自分の都合ではなく、先生の都合にあわせるよう調整されたい(できれば診療時間内)。

2)説明は一人で聞かない
診断結果や治療方針など重要な話では、家族にも同席してもらいましょう。

3)説明内容についてメモをとる
先生が紙に書いて説明してくれたら、その紙を遠慮なくもらいましょう。また自分でメモをとるようにしましょう。

4)セカンドオピニオンまたは他院への紹介
説明に同意できない場合、または他の先生の意見も聞きたい時(セカンドオピニオンといいます)、診療を専門病院などで受けたいという希望があれば、資料を貸してもらい、診療情報提供書とともに、他院を受診することができます。頼みにくいかもしれませんが、医師を選ぶ権利は患者さんにあります。最近では医療機関でもセカンドオピニオンに理解が得られており、紹介してくれる先生が多くなっていま
す。

5)同じ説明を何度も頼まない
一度した説明を聞いていない親戚がいるからといって、再度説明を求めないようにしましょう。本人・家族から伝えてわかりにくいことがあれば、そのことに関してたずねるのはかまいません。

6)納得するまで説明を求めればよい
理解が難しい内容については、もう一度説明をお願いしてみましょう。納得した上で診療を受けましょう。

 

 

 

●編集後記●

以上要点のみ簡潔に書きましたが、参考になりましたでしょうか?
診療を受ける上で医療者側とのコミュニケーションが重要となってきます。
説明が不十分であったために、医療訴訟になることが目立ってきており、
医療者側にも十分な情報提供と説明が求められております。
十分説明を聞き、納得した上で診療を受けましょう。

 

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