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内科・呼吸器科:田中クリニック 集中治療室 |
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| ●12月の特集は『エコノミークラス症候群』です。 |
エコノミークラス症候群という病名は、報道などで名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。飛行機から降りて空港で倒れて死亡するケースからこのように呼ばれてますが、医学的には深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症です。
最近では、新潟の震災で乗用車で避難生活をしていた人がこの病気で亡くなっていました。
発症したいきさつには飛行機と共通点があります。長時間同じ姿勢をとっていると起こりやすいこの病気、全く縁がないとは言えません。今回特集で取り上げることにしましたので、認識を高めていただければ幸いです。
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| 1. エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)はどのようにしておこるのですか? |
これは足の深部の静脈に血栓(血の塊)ができることを言います。その原因として長時間にわたり足を動かさない状態を続けることで、血流が悪くなり、血の塊を作りやすくなります。
ですからエコノミークラスでなくても起こりますし、長距離やタクシーの運転手にも発症しています。乗用車で避難生活をしていた人も同じ機序で起こっています。
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| 2. 下肢の深部静脈血栓症の症状とは? |
深部静脈が血栓で閉塞すると、下肢は腫脹し、赤紫色に変色したり、疼痛が出現します。これらの症状が出現した場合に、歩くことなどで血栓がはがれると肺の血管へひっかかり、肺血栓塞栓症を引きおこすことになります。
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| 3. 肺血栓塞栓症になるとどうなるんですか? |
肺動脈に血の塊がつまると、吸った空気の酸素が肺の中で取り込めなくなり、低酸素状態になります(つまる肺動脈の太さで重症度が決まります)。
また心臓の左側(きれいな血を全身に送り出す側)への血流が悪くなり、ショック状態から死に至ることもあります。症状としては、突然に出現する呼吸困難や胸痛です。
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| 4. どのように診断するのですか? |
血液検査で血栓の存在を調べることができます。深部静脈血栓については、最も有用な検査は静脈超音波です。肺血栓については、胸部CT、心臓超音波、肺血流シンチ(アイソトープ検査)で診断します。
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| 5. 急に発症した肺血栓塞栓症はどのように治療するのですか? |
低酸素血症をきたしていることが多く、酸素吸入が必要です。血栓に対しては血栓を溶かす作用のある薬や血を固まりにくくする薬を投与します。重症例では開胸手術にて直接血栓を除去する方法もありますがリスクを伴います。
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| 6. 血栓のできやすい人とは? |
1)血液が固まりやすい状態にある場合
妊娠や出産後、経口避妊薬服用中、先天的な凝固異常の疾患、悪性腫瘍、脱水時
2)血流の停滞した状態にある場合
長時間座位、下肢に静脈瘤がある人
3) 血管の壁に障害がある場合
糖尿病や高血圧、高脂血症がある人、手術や骨折後の人
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| 7. 血栓ができないように気をつけることとは? |
1)
長時間座位をとらないようにすること
飛行機や車内で、足を動かしたり、休憩をとって歩いたりしましょう。 2
) のどが渇かない程度に適度な水分をとること
身体の水分が少ないと血が固まりやすくなります。アルコールやコーヒーは尿ができやすくなり、脱水傾向となりますから控えましょう。
3 ) ゆったりとリラックス
きつめの服装を避け、窮屈な姿勢をとったり、足を組んだりしないようにして、リラックスしましょう。
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| 8. 危険因子をもつ人が飛行機で旅行する場合、上記の予防策以外に薬で予防することはできませんか? |
深部静脈血栓のできやすい方は、薬物療法としてアスピリンがある程度予防効果があるとされてますから、医師と相談してください。血液を固まりにくくする作用がありますので、出血しやすい状態は禁忌となりますが、そうでなければ搭乗の数日前から飛行を終えて3日すぎくらいまで服用すればよいでしょう。
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