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内科・呼吸器科:田中クリニック 集中治療室 |
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| ●3月の特集は『咳』です。 |
長引く咳、咳止めが効きにくい咳の原因をさぐる
誰でもかぜをひいたときに咳は経験していると思います。でも咳が長引いたり、咳止めが効きにくかったり、診察を受け胸のレントゲンを撮っても原因がよくわからない〜こんな咳でも何か原因があるはずです。今回は長引く咳の原因を患者さんの診察手順をもとにひもときます。 |
| 1.問診が大事、これだけ聞けばかなり病気はしぼれる。 |
1) 咳に痰を伴うのか伴わない空咳なのか?
2) 咳の強い時に息苦しさやゼーゼー、ヒューヒューと音がするのか?
3) 咳がよく出る時間帯があるか?(特に夜間に多いか)
4) 咳の出現しやすい環境があるか?〜喫煙、仕事、粉塵、ペットなど
5) 血圧の薬を内服していないか?
6) 鼻が悪くないかどうか?
7) アレルギーの有無について
8) 咳はのどから出ている感じですか?胸から出ている感じですか?
9) 胃の調子について(胸焼け、げっぷなど)
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| 2.診察・検査 |
・咳とともに息苦しさやゼーゼー、ヒューヒューと音がする場合は気管支喘息が疑われます。聴診器で呼吸の音を聴きますが、普通の呼吸だけでは聴こえず、息を強く吐き出してもらうと雑音が聴こえることがあります。
・胸部X線:長引く咳には肺癌、肺結核などの腫瘍や感染症といった病気かもしれませんので、レントゲンを撮って確認します。
・喀痰検査:悪性の細胞がないか、アレルギーの所見がないか、病原菌がないかを調べます。
・血液検査:炎症、アレルギーの有無を調べます。アレルギーの原因を特定できる場合があります。
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| 3.考えられる病気 |
問診でほぼ診断がつくのが上記1.の、5)と9)で、見逃されかねない病気です。
5)→薬剤性の咳
ACE阻害剤という降圧剤の副作用で咳がでます。薬を中止すれば咳はおさまりますが、降圧剤を変更してもらいましょう。
9)→胃食道逆流による咳
胃液が食道に逆流すると神経の刺激により気道収縮がおこり、咳がでます。咳の出やすい時間帯は夜間です。大部分がよく症状を聞くと、胸焼けやげっぷといった症状があります。胃カメラやバリウムを飲む検査で診断します。逆流性食道炎の内服薬で咳症状がよくなります。
6)→副鼻腔気管支症候群
副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻炎が原因となり咳が出現します。鼻とのどはつながっており、鼻水をすするとのどに流れることを経験したことはありませんか。この現象は後鼻漏といい、気管支を刺激して痰を伴った咳となります。夜間から朝に多く、鼻水のような痰がでる人はかなり疑いがあります。治療には抗生物質と痰を出しやすくする薬を使います。
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| 4.のどがいがいがしたり、かゆいような感じ、違和感を訴える咳 |
喉頭アレルギーまたはアトピー咳そうを疑います。花粉症の人で鼻がむずむずしたり眼がかゆくなりますが、同じことが気道で起こっていると考えてください。両者の違いはアレルギーの部位が喉頭だけか、気管や気管支かであり、症状は大差ありません。治療は抗アレルギー剤かステロイド(吸入または内服)がよく効きます。
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| 5.咳喘息とは? 気管支喘息との違いは? |
気管支喘息というとぜーぜーといって息苦しい発作が起こる病気です。咳喘息は咳だけで息苦しさはほとんどなく聴診器で胸の音はきれいです。しかし咳喘息の2ないし3割の患者さんは気管支喘息へ移行するとも言われており、早期に治療が必要です。薬は両者とも気管支拡張薬の内服や吸入が有効です。
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| 6.詳しく調べてもわからない、いろんな薬を処方してみても効かない咳 |
精神的な要因やストレスが原因かもしれません。ほかの疾患が除外できてはじめて疑い、神経性咳そうという病名がつきます。咳はかなり大きく、生活に支障がでやすくなりますが、重症感が乏しいのが特徴です。また睡眠中には咳は出ません。小児期や思春期の患者さんが多いです。治療は精神を安定させる薬を使ったり、カウンセリングなどの精神医学的な専門的治療を要する場合があります。
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| 7.最後に |
咳止めでおさまらない、原因がわからないといった咳について解説してみました。レントゲンをとればわかるような病気は今回は省略しましたが、咳を症状とする疾患は多く、専門医でないとわかりにくい病気があります。咳で困っている方はご相談ください。
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