内科・呼吸器科:田中クリニック 集中治療室
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  集中治療室  
今月の医療特集
●6月の特集は『気管支喘息』です。
アレルギーの病気で一番先に思い浮かぶのは、アトピー性皮膚炎や花粉症、じんましんが多いと思いますが、気管支喘息も忘れてはなりません。日常生活に支障をきたすという点では一番苦痛を伴う病気です。しかし、昔と比べて治療がしやすくなり、上手に付き合うことができるようになりました。
今月はこの気管支喘息についてわかりやすく説明します。

1. 気管支喘息とはどんな病気ですか?
気管支喘息の患者さんの気管支は、慢性的にアレルギーによる炎症が起こっており、気管支の粘膜がむくんで狭くなっている状態です。何らかの刺激により気管支が狭くなると、呼吸する時に「ぜいぜい、ヒューヒュー」といった音がして呼吸が苦しくなります。(喘息発作)喘息発作は夜間とくに明け方に多くおこり、睡眠を妨げます。

 
2. 喘息の診断はどのように行うのですか?
息苦しい時に「ぜいぜい、ヒューヒュー」という音がすればかなり疑わしいので、患者さんの訴えが非常に参考になります。聴診器で胸の音を聴いて気管支が細くなっている音が確認でき、ほかに気管支が狭くなる病気や心臓が悪くなければまず喘息といってよいでしょう。血液検査でアレルギーの有無をみたり、レントゲンで異常がないことを確認したりします。

 
3. アレルギーの原因はわかるのですか。調べ方がありますか?
小児期に発症した喘息ではアトピー型といって家のほこりやダニが原因であることが多いのですが、成人発症では原因がわからないことが多いので、検査をしてもみつけることは困難です。血液検査で原因を調べる方法が一般的ですが、100種類くらいあるので、可能性のある原因があれば(たとえばペットを飼っているのであればそのペット)それについて調べることが可能です。

 
4. どんな時に発作がおこりやすくなりますか。
原因がある場合は原因物質を多く吸い込んだ時は当然です。あとかぜをひいた時、季節な変わり目や天候・気圧の変化、疲労やストレスで起こりやすくなります。また運動や特定の薬剤(鎮痛剤や風邪薬など)の服用によってもおこります。

 
5. 治療法について教えて下さい。
細くなった気管支をひろげる気管支拡張薬と気管支の炎症を抑える抗炎症薬による治療が主体となります。気管支を広げて空気の通りをよくするだけでは、炎症が残っているのでまた何らかの刺激で気管支が狭まります。炎症を抑えるには吸入ステロイドが効果的で、明らかに喘息発作を減少させます。発作の強い時には内服や注射のステロイドも投薬します。

 
6. 吸入ステロイドの副作用が心配ですが、続けて大丈夫ですか?
血液の方へはわずかしか移行しないので、よく心配される糖尿病や骨がもろくなったり、感染しやすくなるといった内服でみられる副作用は、通常量の吸入ではまず心配ありません。吸入後によくうがいをしないと口腔内に炎症をおこしたり、声が出にくくなったりといった局所の副作用はあります。

 
7. 咳もでなくなって調子がいいので吸入をやめてはだめですか?
調子がよくなったからと言って、気管支の炎症もとれたとはかぎりません。気管支拡張剤は先生の指示でやめても、吸入ステロイドはしばらく(2ないし3ヶ月)続けてから減量ないし中止にします。

 
8. 喘息は治る病気ですか?
明らかな原因がある場合、罹病(りびょう)期間が短くて原因から回避すれば治ります。
私自身がモルモットで実験中に発作がでましたが、実験終了後は治ってしまいました。
慢性化するほど治りにくく、発作がなくても風邪をひいたり刺激でまた発作がでやすくなります。発作が出にくいように治療を継続しながら病気と上手につきあっていくことが可能です。

 
9. 咳がでています。風邪の咳なのか喘息の咳かを見分ける方法は?
気管支の状態を見分ける方法としてピークフローを測る方法があります。これは息をいっぱい吸い込んだあとに思い切り吐き出す時の空気のスピードです。簡単な器具に目盛がついており、器具内へ息を吐き出して調べます。ピークフローが低下していれば、気管支が狭くなっていると考えられ、喘息発作がおきやすくなってます。

 
最後に...
喘息発作で毎年4000人くらいは死亡しています。発作は吸入や内服で比較的早くによくなるので、治療を中断してしまう患者さんが多く、発作を繰り返しやすいのできちんと医師の診察を続けてください。院長はアレルギー学会専門医で喘息が専門です。患者さんのお役にたてると思いますのでよろしくお願いいたします。
 
 

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