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内科・呼吸器科:田中クリニック 集中治療室 |
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| ●6月の特集は『肺癌(第2回)』です。 |
前回の特集では第1回として肺癌診断を中心にとりあげました。今回は肺癌の治療について特集を組みました。
手術療法、化学療法、放射線療法などがあり、その選択は病期によってほぼ確立されています。肺癌と診断された後、主治医の先生の治療方針に理解を深める上で今回の特集が役立つことを考え、分かりやすく解説してあります。副作用についても書いてあります。参考にしてください。
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| 1. 手術療法の方法と適応について |
手術療法が目指すものは、癌を完全に取りきることであり、非小細胞癌なら原発病巣が限局していてリンパ節転移が一部に限られている段階が適応になります。小細胞癌は病巣が小さくリンパ節転移がない症例に限られます。
肺葉切除(右肺なら1/3、左なら1/2の肺を切除)か、肺の入り口近くなら片肺切除になります。加えて肺に付属するリンパ節を切除します。 |
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| 2. 大きく切らずにカメラで手術する方法があると聞いたのですが? |
胸に穴をあけて、そこから胸腔鏡というカメラを入れて、病巣を切除する方法です。肺の末梢にできている癌に適しています。
切開する方法よりも手術後の痛みが少なく、入院期間も短くて済みますが、直接手で触らずにカメラと器具を用いて手術するために、技術を要しますし、大量に出血するなどのトラブルが生じた時に緊急の対応ができないデメリットがあります。 |
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| 3. 診断時に手術できないということは、今後も手術できる可能性はないのですか? |
症例により先に抗がん剤治療や放射線治療をして、治療効果が得られれば手術できる可能性があります。
遠隔転移のある症例は手術できる可能性はかなり低いのですが、リンパ節転移がなく単発の転移であれば、抗がん剤治療後に、手術を検討する場合もあります。 |
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| 4. 化学療法(抗がん剤治療)の標準的治療法について |
抗がん剤の選択に重要なのは、全身状態(体力)が治療を行う上で十分かどうかということです。
通常初回治療は抗がん剤を2種類組み合わせて行いますが、高齢者や副作用が心配されるケースでは1剤にします。1ヶ月に1クール行い、2ないし3クール続けて治療するのが標準です。
副作用には消化器症状や血液毒性(白血球減少や貧血)、神経症状、脱毛などいろいろありますが、緩和できるように薬物で対策を行います。 |
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| 5. イレッサが副作用で問題になりましたが、現在でも使われているのですか? |
市販された当初に肺炎や肺傷害で多数の方が亡くなって大きく取り上げられました。
しかし現在でも認可されているのは効果があるためです。現在では副作用の出やすい人がわかってきており、専門医師も慎重に症例を選択していますので、現在ではほとんど問題となる副作用は報告されなくなりました。
また副作用に十分注意して投与することが義務付けられていますので、もし副作用が出現してもすぐ対応することになっています。 |
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| 6. 放射線治療のがん治療における役割について |
1) 早期がんに対して、周囲の正常組織を傷つけずに、がん細胞を破壊して保存的に根治させる(粒子線治療)
2) 進行したがんに対して、放射線単独もしくは、化学療法と併用で生存率を延長させる役割
3) がんの治療ではなく、疼痛を緩和させる目的でおこなう
4) がんの転移や再発を抑える予防的治療 |
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| 7. 放射線治療の副作用について |
標準的な照射では、周囲の正常な組織にも放射線があたるために、障害が生じます。
原発巣に対する照射の場合、食道炎や皮膚炎、放射線肺炎などが問題となります。中でも放射線肺炎は照射範囲の外側へも起こすことがあり、呼吸不全となって死にいたることもありますので、慎重な経過観察を要します。 |
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| 8. 治療でがんが完全に消えましたが、完治したと言えるにはいつですか? |
通常治療により5年経過して転移・再発がなければ完治したとみなされます。そのため、5年間は定期的に受診して転移や再発がないかチェックする必要があります。
5年を経過してから癌が見つかった場合は、新たに発生したがんを考えます。
5年を過ぎても体質的にがんができやすいのかもしれないので、健康診断は受けましょう。 |
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| 9. 脳に転移した場合、症状、診断法、治療法について教えてください。 |
脳転移は肺癌の転移臓器として頻度が高く、症状がなくても検査でみつかることがよくあります。症状には、頭痛、マヒ、脱力、知覚障害などがあります。CTまたはMRI検査で診断できます。
治療は放射線治療が主で、転移数が少なければ転移病巣のみに照射するガンマナイフという方法があり、多数あれば脳全体に照射する方法をとります。 |
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| 10. がんの痛みはかなり強いと聞きますが、どのように治療していくのですか? |
一般の鎮痛剤でおさまらなければ、麻薬を使います。内服薬、座薬、貼り薬、注射薬があり、病状に応じて使い分けします。麻薬の副作用として便秘やむかつきがあります。
副作用や疼痛のコントロールが難しいケースでは、麻酔科にお願いして神経ブロックをするという方法もあります。 |
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さいごに...
肺癌の治療は年々進歩が見られています。抗がん剤の種類も増え、副作用の対策もすすみました。
また癌の根治が難しい症例では、癌の縮小を目標とせず、癌を休眠状態にして共存をはかる癌休眠療法もおこなわれています。
これはバックナンバーにも紹介してありますので参考にしてください。何か質問がありましたら、どうぞ遠慮なくお聞きください。 |
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